「コイツ、連れて帰るわ」

「は?」

「ほっとくわけにいかねぇだろ」

「そうだけど...」


何をそんなに躊躇ってんだよ。


「無愛想すぎるから、この子」


お前もそんなこと思うのかよ。

店では愛想良くしてたくせに。


「お前って最低」

「は?」

「とりあえず、お前の姫にこのこと教えておけ」

「あ、あぁ...」


俺は瑠愛を担ぎ、店を後にした。


そして、俺の家へと連れて帰る。


別に何かするわけじゃない。

コイツの家知らねぇし、ホテルなんて行きたくねぇし。

仕方なく連れてくことにした。


ったく、世話のやける女だ。


だけど、なんで瑠愛が1人であの店にいたんだ?

あの男にナンパでもされて着いてったのか?


いや、瑠愛のことだから有り得ないだろうな。

無愛想になるくらい人見知りするんだから。


俺は、さっぱり理解ができなかった。