私は、久々に冴木さんのお店にお邪魔した。
「やっぱり、ここって落ち着く⋯⋯。きっと、冴木さんが生命力に溢れているからだよね」
「僕が?そんなこと、初めて言われたよ!」
「何しろ、本当だったら、もう寿命だと見限られるようなモノたちを、冴木さんは生き返らせてるんだから。それって凄いことじゃない?」
 冴木さんは、優しい眼差しを向けてくれた。
 この人になら、今のクラスメイトにも話したことのないことを話せる気がする。
「ねえ、冴木さん。私のつまらない話を聞いてくれる?」
「うん。いくらでも聞くよ。あずなちゃんさえ辛くなければ」

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