明日からテスト期間に入り2週間部活が出来ない。


前の私なら絶望でしか無かったが、部活がないとあの場所に行ける時間が少し増える。


「なんか、最近の向日葵楽しそう。何かあった?」


同じバレー部で仲のいい桃菜(ももな)が綺麗に括られたポニーテールを解きながら私に話しかけてきた。


私は肩に付くかつかないかの髪の毛を手ぐしで整えながら「別に?別れたからじゃない?」と答えると桃菜は私の手を思い切り掴んだ。


「は!?待って、え??いつ!!え、わか、れたの?」


「え、うん。俺と部活どっちが大事なんだって言われて」



「なにそれ。信じらんない!

向日葵は?未練ないの?」


「それが全くないんだな~

私も中々酷いよね」


私は敢えて立花くんの事は伏せておいた。


なんか知られたくなかったし、別れたばかりで違う男の人と会うって知られたら流石に印象悪いよね。