「いらっしゃいませ!なにかお探しですか?」


声に驚いて振り向くと、そこにはお花たちに負けないくらい端正な顔立ちの男の子が白い歯を出しニカっと笑っていた。


「あ、いえ...ここのお花輝いて見えて、つい!!
すみません!!」


お花の目線に合わせていた私は声に驚き、立って謝る。


「別に謝ることなんてないですよ!そのようにこの子たちが映っていただけて嬉しい限りです」


物腰柔らかな彼の言動がなんだか居心地良くて、お花に水を上げてる姿や、途中来たお客様への接客一つ一つに目を奪われてしまった。


用なんてないのに、花を選ぶ振りなんかして彼の姿を盗み見てしまった。