「はぁ」


モヤモヤした気持ちを抱えながら部活後、太陽くんの元へ向かう。


今日は部活も身に入らなくて、ダメだなぁ。


しっかりしないと!


いつもの路地に向かう道を曲がると、いつもより賑やかな声が聞こえる。


「ねぇ~、太陽!なんで今まで教えてくれなかったのよ!」


「ほんとだよね!教えてくれたら買いに来たのに!」


「私もなんか買おうかな~」


昨日の苺ちゃんと、他にも数人女の子が太陽くんのお花屋さんに居て話していた。


「おい、邪魔すんなって!
もういいだろ」


「はいはい太陽そんなキャンキャン吠えない吠えない」


苺ちゃんは笑って同じくらいの背丈の太陽くんの頭をポンポンと撫でる。


この間は同じクラスなだけって言ってたのに、めちゃくちゃ仲良いじゃん。


そうだよね、やっぱり背も小さくてふわふわした女の子の方が可愛いよね。


私は来た道を戻って静かに帰路に着いた。


胸が、痛い。