先程の妹と思われる子が、太陽くんの名前を呼ぶ。


「お、お~!苺じゃん!」


「太陽なんでお店やってんの?」


「ばあちゃんの店手伝ってんだよ」


その瞬間、私と彼だけの話では無くなってしまった。


私とは違う、背も小さくて顔も整っててオシャレに気を使っている女の子。


楽しそうに話していて、胸が締め付けられる。


「ほら、苺。急いで帰らなきゃ行けないから行くわよ」


お姉さんは代金を太陽くんに支払い、苺ちゃんと呼ばれる子に声かける。


「太陽!また学校でね!」


「おう!」


ちくん、ちくんと胸が痛む。


「さっきの子、知り合いなの?」


「同じクラスなんだけど、別に特別仲良い訳じゃないかな~」


その話を聞いてホッとする自分の性格の悪さに私は嫌気が差した。