私は今、とてつもなく緊張している。


「花、大丈夫?」


横にいる響さんに手を握られながら
なぜか嬉しそうに微笑んで言われれば


「…え、あ、はい。何とか…大丈夫です」


私は震えた声で何とかそう答えた。


「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ?
俺がついてるでしょ?」


頭を優しく撫でられ少し安心し
響さんの手をぎゅっと握り返せば


「…ホント可愛い、花。
ずっと手を握られてたいけど
…そろそろ行こうか?」


そう言われ私が頷けば
響さんは私の手を優しく引いて


広いお屋敷の中に共に入って行った。