夢を見た。


それは私が小学3年生の時。


…いつものように男の人を連れ込んでいた
お母さんに家を追い出されて
まだ幼稚園生の海斗を連れて
近所の公園に遊びに行ったある日の記憶。


"きょうもお家に入れないの?"

私が海斗の手を引き公園に入れば
海斗は寂しそうに呟いた。

「…うん。お母さん、あれがお仕事だから」

私は必死に誤魔化した。

…海斗にお母さんの事を
嫌いになって欲しくはない。

それにいつか
お母さんはちゃんと私達を愛してくれる日が
来るかもしれない。

そんな淡い期待を持ちながら
私はいつものように夕方公園の中に入った。