紅葉も戻り、食事会は終わりそれぞれの自室や用事にて解散した。


楓と美晴は紅葉の部屋が近い。

『美晴だっけ?昨日はいたのにこなかったね?』

「神獣様とか怖くて…ごめんなさい」

『いいよ、責めてないし。これからは話そうね。楓も』

「「はい」」

「アンタ、私と対応違くない?」
『紅葉は神子だからね』


紅葉と楓と美晴は楽しく女子会をした。



一通り楽しみ、ベッドに大の字でバタンと倒れる紅葉。

『やぁ、紅葉』

「うわっ!鍵かけたのになんで入ってきた!」
『鍵?神には関係ないのさ』

よく見ると鍵は壊されている。


『一緒に寝たいな〜って』

「誰が寝るかぁ〜あ…ああ…虎ちゃ〜ん!!寝るぅ〜一緒に寝るよおおぉぉっ!!」


風雅は普通の虎サイズの白虎(神獣・中)になった。紅葉のテンションは最高潮だ。


『着物の汚れを取ってくれたお礼だよ』

「きゃあ!可愛い上に律儀〜好きぃぃ!!」

「すぅぅぅぅぅ〜ムハァ〜〜」

『………』

「すぅぅぅぅぅ〜ムハァ〜〜」

紅葉は猫吸いならぬ、白虎吸いをしていた。


頰に熱いチューや頰ずりは忘れない。

『ヨダレが…獣がどっちかわからないよ』


「私は虎ちゃんを狙う獣でーす!ぐへへ〜」

『…駄目だこれ』


疲れたのか紅葉と風雅(神獣・中)はベッドに入る。
紅葉は風雅を後ろから抱きしめた。

「ねぇ、虎ちゃん…」

『な、なんだい』
風雅は諦めモードでいた。

「私がなんで虎ちゃんが初恋かわかる?」

『さあ?』

「私ね、昔からアヤカシに嫌な思いしてて…でも白虎神社に行くと虎ちゃんに守られてる気がしてた。気のせいでも心強かったから頑張ったの。私も頑張って強くなったら、いつか虎ちゃんのお嫁さんになりたくて…」

紅葉は寝てしまった。

風雅は人型になり、紅葉に気づかれないように抱きしめた。


『武道派だった理由がこれか………紅葉、オレが守るよ。オレを初恋にしてくれて、ありがとうね』