食事会が始まり、紋十郎が風雅に酒を注ぐ。

風雅は神通力の説明をする。

4つの島の初代神子は神の継ぐ子ゆえ、神通力が同等な事、それ以降は神子の直系子孫がいるか、神子の子孫が家系にいるなら神通力がかなり稀に現れる事、神通力があれば神獣の神子の資格があり婚姻も可能な事を説明した。
もちろん神通力があっても神獣が認めなけば神子になれない事も注意点として説明した。


「神通力なんてものがあるとは…」
白神家の人々は驚いていた。

『まぁ、君たちやアヤカシは霊力を感じ取れても神通力はオレたちしかわからないからね。』

「もしや、青龍様といた神子様も?」

『うん。あの子は霊力は全くないけど、神通力は凄まじく強いんだよ。神の神子を超えるくらいね』

(そんなに凄い人だったんだ…タメ口ヤバかったかも)

黙って聞いていた紅葉はそんな事をおもった。

「紅葉はどの程度なんでしょうか?」

『僅かかな〜でも稀だから貴重な存在だよ』

「失礼ですが、初代様以外で神子にした方はいらっしゃるんでしょうか?」

『ないよ?初代は神やその神子を任命したけど、オレ自身は紅葉だけだよ』


「で、では紅葉の何が良かったのですか?」


『紅葉が生贄の時にオレに唾2回も掛けてさ〜怒っちゃって獣姿になって噛み砕いて食ってやろうとしたんだけど、オレを可愛いとか言って自ら食われに行くわ、食べても不味いわで、吐いちゃったよ〜あはは』

ゲラゲラ笑いながら語る風雅に、白神家全員は青ざめ「紅葉、白虎様に何してんねん」と心の底から思った。

『面白いから神子にしたんだ〜』
「アンタ軽すぎよ!!」