「榛名様…でしたっけ?の方?」

『うん。榛名ちゃんよろしく〜』

「はい。紅葉様、手を失礼しますね」

榛名は両手で包むように紅葉の手を握ると体が虹色の光る。

「あ…」

(なんだか優しい光…心地良くて癒される)


榛名は手を離す
「終わりました」

「?」

『神子になれるって事は神通力があって、神通力を持つなら能力が発揮できるって話したでしょ?榛名ちゃんの能力は癒やしの力なんだ。だから紅葉の傷や怪我も治してくれたんだよ』

(そういえば痛みも感じないし体が軽く感じるような…)

「は、榛名様、ありがとうございます!」


『榛名ちゃんは体中に侵された十六夜の闇を祓うほどの強い癒やしの能力者なんだよね』

『榛名は俺様の番なんだから当然だ』

榛名に深いキスをする十六夜に、紅葉は思わず手で目を覆った。

『オレらもしちゃう?』

「しない。私にも能力あるのかな?」

『さあ?榛名ちゃんは神通力がかなり強いけど、紅葉は僅かだからね。あるかもしれないし、ないかもしれない』