恋愛が羨ましいから妬んでいるわけじゃない。


私はもっと現実的な悩みに直面しているから妬みたくなるのだ。



"課長に裾カラーを注意された"

"唐揚げ弁当を2日連続で完食して1kg太った"

"不死原君の指が綺麗でりいほの下心をひっこめるのが大変だ"

"不死原君を先生と呼ぶ度に背徳感が芽生えそうになる"

"ところでタケモトピアノって何の会社なの?"


"さて、クリスマスイヴ、どう断ろうか?"


で、思った矢先に現れるのが、誘惑の暴利。




「梨添さん!」

「あっ…っと、不死原くん、」

「今週のピアノのレッスンなんですけど」

「ちょっと声大きいって!」

「土日、俺用事があって。」

「あ、じゃあ今週はなしにする?」


「だから、金曜の夜でもいいですか?」


だめです。

絶対にだめです。


「…え、ふ、不死原君は、いいの?ブラックフライデーといったら学生にとっても社会人にとっても1カ月で1番大事な日だよ?」

「すみません、俺の中ではブラックフライデーよりもフライディ・チャイナタウンの方が浸透してるんで。」

「It's So Fly Day Fly Day ブラックフライディ。」

「思いついたことを平気で口にしないで下さい。語呂悪すぎます。」

「いや、不死原君の中に浸透させようかと思って。」

「では今週のブラックフライディ楽しみにしてますので。」

「あ、早くも浸透してる。」

「浸透率は梨添さんが使っている乳液よりもいいはずです。」


私、乳液使ってないけどな。

化粧水も乳液も一緒になったやつしか使ってないけどな。


、という間にいなくなった不死原君。

おーい…。

なんで不死原君が泰葉知ってるの~。

不死原君ってけっこう古めかしいもの好きだよね~?