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「……は?!え、付き合った?!誰と誰が?!」


「…え?だから私と瀬戸くん、瀬戸涼太くん」


「………騙されてる、なんかの罰ゲームっ、」


「んー…それは違うってハッキリ言われた」


「じゃあ何?!どんなミラクルが起きたらあの瀬戸涼太サマと結花《ゆいか》が付き合うとかいう世界線が生まれるわけ?!」


「それは…もう瀬戸くんに直接聞いてよ」




翌日、同じクラスの親友…菜摘《なつみ》に昨日の瀬戸涼太との出来事をすべて包み隠さず暴露すれば…私と同じように"嘘の告白"だと疑っているようだった。



「瀬戸涼太……血迷ったか。」


って、私にも瀬戸くんにも失礼なことを言ってのけた菜摘は小さくため息をつくと、、



「多分あれでしょ。気付いたんだよ、瀬戸くんは。おっさん女子みたいな結花が本当は磨けば輝く宝石女子だということを!!」



何を言ってるんだ、と机に広げて食べていた濡れおかきをかじりながら菜摘をボーッと眺めていると、教室の後ろの方で「っ、瀬戸くん!」という声が聞こえてきて反射的にそちらに顔を向けてしまった。