「……ごめん、私…瀬戸くんのことよく知らないし、凄くカッコイイとは思うけどっ…ちゃんと話したのも今が初めてで…どういう人か知らないから…付き合うとかそういうのはちょっと…ム、」
「─…いやだ」
「…えっ、」
「知らないなら、知っていけばいいじゃん」
「それは…そうかもしれないけど、」
「俺は、臼井さんと付き合いたい。臼井さんに彼女になってもらいたい。俺がどんな人間なのか分からないなら…知ってもらえるように努力する」
「う、うん……分かった。分かったから、」
「だから……ムリとか、言わないでよ」
─…なんだ、この人?なんか思ってた人と全然違うんですけど、瀬戸涼太!!クールで無口…?いやいや、めっちゃ喋るじゃん、瀬戸涼太!!!
身長なんて180センチ近くあるし、耳にはオシャレなピアスが二つほどキラキラと輝いて光を放っている。地毛なのか、少し茶色っぽい髪はゆるくウェーブがかけられていて綺麗にセットされている。
程よく気崩された制服からは、色気がダダ漏れているし…私みたいな凡人普通女子を相手にせずとも、選り取りみどり…選びたい放題で好みの女の子を持ち帰れるだろうに……なぜに私?!!