「……はい、あーん」


と言って味玉を近づけていけば、無意識に口を開いた瀬戸くんのお口の中に玉子をインさせてみた



モグモグ…っと咀嚼している瀬戸くんを近くで見ていると、、そのあまりの可愛らしさに胸がうたれて息が苦しくなった。



「……もう1個、ちょーだい」


なんて、まさかのオカワリを要求されたので…今度はほうれん草の胡麻和えをお口の中に放り込んでやった。



「なにこれ、、美味すぎるっ」



っと目を輝かせて感動してくれる瀬戸涼太。その反応が嬉しくて…手に持っていたお弁当箱を彼の膝の上に置いた。



代わりに彼が持っていたコンビニの袋の中からメロンパンを拝借して勝手に封を切らせてもらう。




「交換しよ、私今日は甘い物が食べたかったから…お弁当は瀬戸くんにあげる」



そう言ってメロンパンをかじってみせると、嬉しそうに頷いた彼は…胸ポケットからスマホを取り出し私のお弁当の写メを撮り始めた。



「……あの、何してるの?」


「結花との初めての昼メシ。記念に残しておかないと…もったいないから」



会う度に名言のようなものを残してくれる彼に、心臓はドキドキと暴れっぱなしで…この先がとても思いやられるのですが、、嬉しそうにお弁当を食べ始めた彼を見ていると今度瀬戸くんにも作ってきてあげようかな…なんて思い始める自分がいるから、、恋愛というやつはとても…楽しい。