「”ハムっち”…?」
っと、聞き返してみると小さく頷いた成川くん。何だか物欲しそうな顔をして見ているので…鞄からハムっちを取り外し、そっと彼に差し出す。
「良かったら…どうぞ」
こんな愛らしいキャラのマスコット人形を彼が欲しいと言うはずがないと内心思いつつ…
友達になるきっかけになれば、っという不純な動機からハムっちを生贄にすることに決めた私。
「……いいのか?これ、限定のやつだろ?」
(…ん?やけに詳しいな?)
思ったよりハムっち事情に詳しい成川くんに驚きつつも…実際にこのマスコット人形はレア物で。手に入れるのに私もかなり苦戦した品だ。
しかし…背に腹はかえられない!!
これを捧げることで成川くんの友達になれるなら、ちっとも惜しいなんて思わない!!