以来、わたしは耀太の彼女役耀太はわたしの彼氏役として付き合っている。

耀太の読み通りわたしに告白する男子は減った。耀太も同じらしい。耀太の役に立てているのならば良かったと思う分、耀太のことを本気で好きな女子に、申し訳ない気持ちを抱えていた。

学校帰りの寄り道が増えた。休日も、カモフラージュのたまに出かけた。今まで以上に一緒にいることが増えた。離れるのが耐え難くなった。

中学を卒業すればこの関係は終わりだと思っていれば、同じ高校に進学して、延長線みたいに続いている。


「え、告白するの?」


翌日、わたしは耀太の部活が終わるのを待っていた。優等生よろしく担任の雑用も済ませた。課題も溜め込んでいなかったので、あっという間だった。

おかげさまで、超絶暇なわたしは、部活中の耀太を見に行こうと思った。

わたしが見に行くと何故かすっごい見られるし、耀太が揶揄われてしまうのが嫌で、随分と遠ざかっていた。

隅からこっそり眺めたらバレないよね?という安直な考えの元、人気の少ない裏口から耀太に見蕩れていれば、とつぜん、気になる話が聞こえてきたのだ。