罪悪感なく食べる耀太とちがって、わたしは年頃なので、昔みたいにポテトにがっつけないの。耀太の隣に居ても大丈夫なように、可愛いわたしで居なきゃだめなの。好きなポテトも我慢しなきゃだめなの。


「(しょっぱい、)」


でもいまは、塩味よりも、頬の熱の方が今のわたしにとっては致命的だ。耀太はわたしのことを幼なじみとしか見ていないから平気なのだ。現に、もうすでに耀太の興味はスマホの中。悠衣たちとハマっているというゲームに夢中だ。

「(まつ毛、ながいなあ)」

意識しているのは、わたしだけ。

わたしもなんとなくスマホを眺めてると、「なず」と、耀太の声がわたしを紡ぐ。見上げると、耀太は未だ視線を落としたままで。

「明日、部活終わるの待ってて」

何でか急に、明日の予定を入れてくる。