「気になってたんですけど、怜央さんって何年生なんですか?」
「俺?高3」
「あ、やっぱり年上なんですね。私は怜央さんの1つ下です。…ちなみに、どこの高校に通ってるんですか?」
「その辺。あんま行ってないし、覚える必要ないよ。どうしても気になるならBomb Strikeに聞いて」
そうは言っても私、Bomb Strikeさんと話す手段を持ってないからなぁ。
怜央さんは適当に言ってるけど、あんまり行ってなくて、出席日数とか足りてるのかな?
「怜央さん、ちゃんと卒業できそうですか…?」
「問題ないよ。代理が通ってるし、必要な単位は取らせてるから」
「え。代理…?」
「公然の影武者みたいなもの?」
みんなが知ってる影武者って、影武者の意味がないのでは…?
怜央さんは目を伏せて、ほおづえをついたままお水を飲む。