「うん」


「えっと、それじゃあ飲み物は、なににしますかっ?」




 飲み物の一覧を怜央さんの前に移動させると、怜央さんは「コーヒー」と端的に言う。




「コーヒーですね。それなら、私もコーヒーにしようかな」


「いいんじゃない?」




 注文するメニューが決まったので、私は店員さんを呼んで、2人分の注文を告げた。

 その間、怜央さんは小さなあくびをもらして、ガラス窓の向こうをながめている。

 店員さんが帰っていくと、私はメニュー表を片付けて、怜央さんに雑談を振った。