ちなみに、デートの詳細を決めたあと、最上階である5階の掃除をしようと思ったのだけど、そこは立ち入り禁止だと止められて。

 騎士くんと、Night Empireの人たちと雑談をして、放課後の時間を過ごした。




「明日になったら、怜央さんとデートするのかぁ…うぅ、緊張する」




 夜、自室のベッドに寝転がりながら、私は枕を抱えた。



「もう1回、デートの作法を確認しておこうっ」




 そう決めて、スマホを手元に引き寄せる。

 明日の天気は確認したし、カフェのメニューも暗唱できるほど覚えたし、公園までの道順もバッチリ。

 怜央さんに聞きたいことも、最近あったおもしろいこともメモしたし、明日着ていく服も考えた。


 バッグの中身も整えたし、完璧…だと思うんだけど、緊張から来る不安が収まらない。

 私はブックマークしたページをもう一度頭から見て、いつも寝る時間から1時間遅れてようやく、眠りについたのだった。