胸のドキドキを落ち着けるために話題を変えると、怜央さんはきょとんとする。




「“デート”が、そうだけど?」


「えっ…?そ、そうなんですか!?」


「俺がただデートにさそったと思ったの?か弱い女の子と2人きり、って、俺を狙うやつらからしたら美味しいエサだから」




 怜央さんは微笑みながら告げた。

 そういうものなのかな…?




「俺と明後日2人きりで出かけるって、話してみなよ。きっとよろこぶから」


「わ、分かりました…ありがとうございます」




 怜央さんがそういうなら、デートのこと、愛奈に話してみよう。

 それにしても、うしろの騎士くんが、わけのわからないものを見たような、言葉にできないひどい顔をしているのが気になる。