愛奈は怒ったままリビングに戻る。
私も重い足取りでそのあとをついていって、荷物を下ろしたあと、手を洗ってキッチンに向かった。
どうしても気持ちが落ちこんじゃう…。
でも、料理の味は落とさないように、気を取り直さないと。
明日は掃除をやめてでも、Night Empireの人たちと話して情報を集めたほうがいいかも。
私はため息をついて、冷蔵庫を開けた。
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翌日、愛奈の機嫌が直らなかったのもあって、落ち込んだ気分を引きずりながらお城に行くと、Night Empireの人に声をかけられた。
「おい。帝王さまがお呼びだ」
「え…?」
帝王さんが私を?
お城に着いてそうそう、なんだろう。
ふしぎに思いながらも、帝王さんと話すチャンスだと、私は1人で階段を上がっていく。