「みじん切りにしてあるから、食べても気にならないでしょ?」


「そういう問題じゃないし!もういらない!」


「え、でもまだ半分も残ってるし…お腹空いちゃうよ?」


「それでもいらない!」




 うぅん、怒っちゃった…。

 愛奈にピーマンを食べてもらう道のりは遠いなぁ。

 しかたなく、愛奈が残したハンバーグをもらうと、機嫌を直してもらうために話を戻す。




「愛奈、帝王さんね、明日学校に行くみたいだよ?」


「えっ?本当!?」


「うん。今日話してたんだ」




 身を乗り出した愛奈に笑顔を向けて、チャーハンを片付けているときのことを思い返した。




『帝王さま、今日の夕飯は、なににしますか?』


『なんでもいい』


『かしこまりました!』