私の手から離れてしまったお皿が、宙でひっくり返って、ぱらぱらっとチャーハンが床に落ちていく。

 ガシャンッ、と最後にお皿が落ちた音がひびくと、私はぽかんとしたまま固まってしまった。




「ぷっ」


「早く、片付けて」




 笑い声をもらしたのは騎士くんで、気だるげにしゃべったのが帝王さんで。

 視線を上げて、帝王さんと目が合うと、私は、へなっと苦笑いする。




「分かりました」




 どうやら帝王さんは、わがままな人みたいだ。