高めの、男子の声がしたと思ったら、さっきまで話していた男の人が慌てた声を出した。

 なんだろう、と思って顔を上げると、玄関ホールの奥の階段から、ふわふわの髪をした、大きい目の男子が下りてくる。

 すごい、アイドルみたいにかわいい男の子だ。




「この女が、うちに入りたいと言っていて…!今、追い返そうとしていたところです!」


「ふ~ん?ねぇきみ、どうしてうちに入りたいの?僕たちって、こわ~いよ?」


「え…」




 お城の中から出てきたのだから、Night Empireの関係者であることに間違いはないのだろうけれど…。

 こんなにかわいい男の子が、危険な暴走族の一員とは思えなくて、“うち”と言われることに違和感を覚えてしまった。




「あ、えっと…その…かっこいいな、と思って?」