「―――そこで何をしてる?」
その声は、空気を一気に張り詰めさせた。
夕暮れに鳴く鴉の声も、17時を知らせる夕焼け小焼けのチャイムも、バクバクと煩く鳴り響く心臓の音にかき消される。
怖くて後ろを振り向くことが出来ない。
まるで銃口を背中に向けられているみたいに身体が固まって動けない。
恐怖で凍りつく私とは対象的に、目の前の人物は余裕そうな笑みを浮かべていた。
最悪のタイミングで椿くんが現れてしまった、それなのに何でそんな風に笑っていられるの…?
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