「ごめん俺、好きな人ができたんだ」

「なんでっ?」

二度目の死にたいをくれたのも、紛れもなく、君でした。

だから私は、君が『生きる理由』をくれたこの場所で、私の『死にたい』を貫こうと思う。

「紗凪!!」

「ねえ勇人、私のこと、愛してましたか?」

「っ」

息を飲んだ勇人を放って、私はこの世界からたった一人、逃げ出した。