……そんな時が来ないことを願おう。



「貴方の価値観がどんなモノなのかは大体分かったけれど、別にそんなことが聞きたいわけじゃないわ」


「もう僕のことはかなり言ったと思うんだけどなぁ」


「まさか。その程度で満足するとでも?」


「ダーメ。我慢しなよ、ここからは課金制にしない?」


「はぁ?どういう意味よ」


「今からアリスちゃんが僕の為に2階に行って、苺のマドレーヌを買ってきてくれたらもうちょっと話してあげる。あれ気になってんだよね」



そう言うラスティ君はもう既にチョコレートムースを食べ終わっていた。



「…ふん、まぁいいわ。お金は?」


「勿論アリスちゃんの自費~」


「前言撤回。断るわ」



自分の為に買うならまだしも、他人に奢るなんて考えられない。