組織…?医療技術?治せるかもしれない?俺の目を?何の話をしてるんだ?つーか、何で分かった?


正直今まで抑えていた分、また色が見られるようになることを想像すると欲が湧いてくる。


でも突然現れた奇妙な男に付いていくってのはどうなんだ。


何も言ってねぇのに俺の目のことが分かった、この男に。



「……金もねぇし無理だ。」



取り敢えず適当な断りをいれる…が、


「人生を売ればいいんですよ」


平然とそんなことを返された。



「はぁ…?」


「君は優秀です。先ほどの喧嘩からしても、非常に戦闘に向いている」



何を言っているのかは全く分からねぇ。理解不能だ。



「組織の一員になってください。君の人生を変えてやります」




――でも俺は何故かこの時、この男に身を任せてみたくなった。