しかし考えてばかりでは進めない。
とりあえずやれることだけやってみようと、ディアンヌはメリーティー男爵家に向けて手紙を書いた。

その次の日、ディアンヌの元にはリュドヴィックからの手紙も届く。
連日、城に出かけていたが、さらに今日から一週間ほど城に滞在して仕事をこなすそうだ。
どうやら今まで溜めていた仕事をこなさなければならず、大変らしい。

(リュドヴィック様の代わりに、わたしががんばらないと……!)

それから一週間が経とうとしていた。
リュドヴィックは相変わらず忙しそうで、結婚の手続きを終えてから一度も顔を合わせていない。

パーティーから二週間経つと、擦り傷も捻挫もすっかりよくなり、元通りに歩けるようになる。
やはり自分でどこにでも行けるのは最高の気分だった。
メリーティー男爵家から届いた荷物を持って、ディアンヌは気合い十分だ。

(よし、これでピーターを元気づけましょう!)

一緒に添えられていた手紙では、リュドヴィックと王家のおかげで没落しなくて済まそうだということ。
領民たちも協力して、生き残った木を育てたり、新しく苗を買い立て直していくそうだ。
ロアンからの手紙では感謝の気持ちが綴られていた。
ライやルイやレイたちは文字を学んで、たどたどしい字ではあるが、ディアンヌへの気持ちが書かれていた。