「シスターミラ申し訳ないのですが客間のほうまで来ていただきたいのですがよろしいですか?」
「は・・・・はい」

なんだろう?ここには何回か来てるけど奥によばれるなんて初めてだな
今日は教会で行われる庶民の為に治癒魔法で治療をしていただける日なのでわたしは朝早くから並んでいた
月に3~4回行われるこの無料の治癒魔法を受けられる日は毎月月末に翌月の治療日を掲示される
かなりの患者さんが押し寄せるのでわたしは朝早く起きてあの捨てられていた赤ちゃんを連れてきていた
まだ熱は下がらず息が苦しそう・・・あたしが治癒魔法を使えればいいんだけど残念ながら使えないし
赤ちゃんを抱きかかえながら牧師さんの後をついていく
部屋に入ると一人の男性が目に飛び込んできた
金髪碧眼の眼鏡をかけた理知的な瞳を浮かべた30代位の男性
これはもてるだろうな・・・・・そんなことを咄嗟に思う
でもこの魔力の感じはあたしが感じたことのない魔力の多さこの人はいったい?

「シスターミラ突然呼び出して済まないカトリーヌ様からお願いで重病の赤ん坊を診てやってくれと昨日夜遅く連絡があってね
あなたの姿が見えたものだから呼び出したわけなんだがその子かい?」

はい・・・・あの昨日孤児院の前に捨てられていたんですが雨に長時間あたったせいなのか熱が下がらなくて」

「これは・・・・・・」

彼は一言そう呟くと目を見開く
目線が首に巻かれたチョーカーに釘付けなのが一目でわかった