項垂れている私。


いつの間にか、校舎裏にいる2人の会話のペースは進み、優斗が抱きしめられているシーンまで物語は進んでしまった!


それを知らない私は1番嫌いな虫が頬にくっつき、

「キャア…!」


と声を出してしまった。しかも思い切り立って。
恐る恐る後ろを振り返る。

2人とも、破廉恥な場所をみられてしまったまさに
ギョッとしたような困った顔をして、こちらを見ていた。


彼女はものの数秒でこの状況をしっかり把握した後には鬼の形相になってこちらを睨み返していた。