俺は今まで数多くの芸能人を見てきて目が肥えているんだ。


その俺が言うんだから間違いないだろ?


モデル業界は分からないけど、こんなモデルが落ちていくなんてどうかしてる。


「じゃぁね。」


家を出ていこうとするアスミに俺は声をかけた。


「アスミ、お前はキレイだよ。」


アスミは一瞬立ち止まり、振り返らずに出ていった。


聞こえなかったのかもしれない。


広い部屋にドアの閉まる音が響いた。