俺は昨日、楽屋を飛び出してから家にも帰らずアスミの家に来た。


かっとなり、頭が真っ白になった俺の脳裏に真っ先に浮かんだのは、アスミの顔だった。


いつも無表情だけど、俺にとっては1番温かくて安心できる存在だ。


アスミの存在は誰にも言ってないから追っ手は来ない。

鳴り止まない携帯は電源を落としたままだ。


こういう時俺もアスミも一人暮らしっていうのは便利だ。
お互い親に気を遣わなくてすむ。

高校生で一人暮らしの奴なんてそうはいないしね。