そう、俺達BLACKIESはポップアイドルバンドなんかじゃなくて、ロックバンドを目指していたんだ。


学生時代、誰もが部屋に憧れのロックミュージシャンのポスターを飾って、いつかビッグになる日を夢見ていた。


毎日必死に練習して、地道にライブ活動をしていって、やっとの思いでメジャーデビューにこぎつけた。


だけど俺達のロックは世間に受け入れられず、初めの2曲の売り上げは散々だった。(ちなみにその2曲は俺が書いた。)


このままでは日の目を見ることはないと思ったタクミが、3曲目にして、バンドの雰囲気をガラリと変える恋愛バラードを作った。


それが100万枚を超える大ヒット。



まさにシンデレラストーリーだったと思う。