「え、え?不法侵入!?け、警察!?」

私は携帯電話を片手にオロオロ、眠り姫(仮)の男はクローゼットでムニャムニャ…

「荷物置けた〜?」

すると千佳さんがひょこっと廊下から部屋を覗いてきた。

(か、神の助け!)

「千佳さぁん!この人誰ですか!?」

私はパニクりながら、ビシィッと謎の男に手を指して千佳さんに向かって叫ぶ。

「あー、言ってなかったね」

そう言いながら部屋の中に入って、謎の男の両肩を掴み強く揺する千佳さん。

「ほら、起きて起きてー!」

そしてやっと謎の男は薄らと目を開け、小さく欠伸をする。

こうして見ると彼は端正な顔立ちをしている。さぞ沢山の女の子にモテることだろう。

「ん〜…?」

眠そうな目を開けて彼は私と千佳さんを交互に見る。