NAKIが部屋から出ていき、準備をしている中、私も学校へ行く準備を始めていた。



部屋着を脱いで制服へと着替える。



昨日から今日にかけての出来事は、私の中に留めておこう。



さすがにそんなことをツイートしようもんなら、NAKIが炎上してしまう。



炎上して、活動休止なんてことになるのは絶対嫌だ。



荷物を整理して家を出る準備を万端にしてから、階段を降りて朝食を作るためにキッチンへと向かう。



NAKIはまだ準備中・・・だよね。



時間もあんまりないし、なるべく簡単に作れるものにしよう。



そう考えた私は、ピザトーストを作り始める。



そういえば、NAKIに何枚食べるか聞けばよかった。



2枚でいいかな・・・?



余ったら私が食べればいいし。



そう考えた私は3枚分のピザトーストを焼き始め、その間にカフェオレを入れる。



NAKIってよく配信中にカフェオレ飲んでたし、嫌いではないはずだ。



「すごくいい匂い・・・」



2階から降りてきたNAKIは、お腹がすいたのかキッチンに顔を出す。



そして、近くまで来たと思ったら後ろから私がカフェオレを作っているのを眺めていた。



「もしかして、俺の分もあるの?」



「ありますよ。一応NAKIの分として2枚作ったんですけど、ピザトースト食べれますか?」



後ろを振り返ってNAKIのことを見る。



視線は私が作っているカフェオレへと注がれていた。



「うん、好き。ありがとう」



「いえいえ。あと少しでできるので少し待ってくださいね」



「わかった」



そう答えたNAKIは、その場を動かずに私がカフェオレを作るのを眺め続ける。



動くつもりは無いのか・・・。



そんなことを考えていると、オーブントースターから焼きあがった時になる音が鳴った。



オーブントースターを開け、皿にピザトーストを乗せて台所の近くにあるテーブルにカフェオレと共に置く。



NAKIも、私が運ぶのを手伝ってくれた。



推しにこんなことさせたなんて知られたらどうなる事やら・・・。



そんなことを考えながら、椅子に腰かける。



「いただきます」



そう言って、サクッと音を立てながらピザトーストを1口食べるNAKI。



すると、パァアッと美味しそうな表情を浮かべて次々に食べるNAKI。



本当美味しそうに食べるな〜、NAKIって。



企画でなにか食べてる時はこんなに美味しそうに食べてなかったと思うけど・・・やっぱ、オフだからかな?



そんなことを考えながら私もピザトーストを頬張った。