下を向きながら帰り道を歩いていると、知らない道に入ってしまった。
「はぁ、引き返そう」後ろを振り返ろうとすると、ふとコーヒーの良い匂いがした。「どこからの匂いだろう・・・?」
気になり、辺りを見回すとふと「カフェゼーンズフト」と書いてある看板を見つけた。
どうしても気になってしまい、ドアを開けてみるとベルの心地いい音が響き、全体をキャメル色で統一した雰囲気の良い店内が広がっていた。人は多いが決してにぎやかなわけではなく、あくまでも穏やかな空気が広がっていた。    「わぁ・・・」      
「いらっしゃいませ」見惚れていると店員さんに声をかけられた。店員さんに顔を向けるとそこには、                私が通っている高校で人気の一条葵先輩がいた!「えっ!」小さく声を上げて驚くと「どうかしましたか?」と声をかけられた。
「だ、大丈夫です」と返事をすると「そうですか。おひとりですか?」と優しく微笑んで聞かれた。
「は、はい。一人です」と返事をすると、笑顔で案内してもらった。「こちらへどうぞ」「はい、ありがとうございます」
「こちら、メニューです。お決まりになりましたら、声をおかけしてください」「はい」
どうしよう!! あの!あの!いつも優しく誰にでも神対応な人気の先輩、一条葵先輩がいる!!
まぁ、今考えてもどうにもならないよね、よし、何か飲もう!「ん~、何にしようかな~」
今は、甘いものが飲みたい気分だな・・・よし「すいませ~ん」「はい」「えっと、カフェオレ一つお願いします」
「砂糖はどうしましょう?」「あ~、三個お願いします」「わかりました。少々お待ちください」「はい、お願いします」
うわ~めっちゃしゃべっちゃった。大丈夫かな?しゃべり方変になってなかったかな~?