『前の席』 四角い黒縁メガネ、名前は井上君。
 性格は比較的明るめ。
 人当たりがよく誰とでも気軽に友達になれる
タイプのようだ。
 後で聞いた話だが校内の女子と他校の女子に
人気があるらしい。    
 実際、プリント類配布等の関係で一番多く話す
のは彼。彼が前の席でよかった。
 『後ろの席』 細長のノンフレームの青木君。
 一見見ると強面の彼、 『押忍!押忍!押忍!』の言葉が良く似合う。
 やはり見たまんまであった。 
 プリントを回す時には目が合わないように気を
つける必要あり。

『左隣の席』シルバーフレームの
インテリジェスな彼、
その名は柴田君秀才タイプで何処にも四角がないパーフェクト人間。
 この前もうるさい数学の鎌田先生を論破して
クラス中から喝采を浴びていた。

 そして最後は『右隣の席』まあるいメガネを
かけた小野田君。
 彼は、可もなく不可もない。
 授業態度も悪くもなく、話をしてもつまらない
わけでもない。
 容姿も見た目も悪くない。
 本当に、可もなく不可もない極々普通の
男子生徒。
 
 ただ、一つだけ気になることがあったので
右を向いて聞いてみることにした。
 「小野田君、君、本当に目が悪いの?」
 右隣の小野田君は、ビックリした顔で私を
見た。
 私って何か悪いこと言ったのかな?