なんとなく寝不足の日がそれから続き……。
焼却炉の火入れの前日、私は久しぶりにディクリド様と会うことになった。なんと、彼が女使用人の館までわざわざ私の様子を見に尋ねて来てくれたのだ。
ファルメルの街で偶然会って以来、仕事中に挨拶をする機会は何度かあったが、彼も私も忙しく、込み入った話は全然できていなかったため、気分が浮き立つ。
準備を済ませ館を出ると、思ったより早くにディクリド様は戸口で待っていてくれていた。
「も、申し訳ありません! 遅くなりまして……」
「いや、他の者たちの話も聞いていたから問題ない。お前の話もリラフェンから、フィッツ伝いによく聞いている。よくやっているようだな」
「あ、ありがとうございます」
お褒めの言葉をいただき面映ゆくなりながら、私は視線を下げた。口調はお上品とは言えないところがあるが、リラフェンは人の気持ちを分かってくれる、本当にいい子だ。
私が少しずつハーメルシーズ城に慣れ、リラフェン以外の人の下でも働くことができるようになって来たため、あの子とは別々の仕事をすることが多くなった。
焼却炉の火入れの前日、私は久しぶりにディクリド様と会うことになった。なんと、彼が女使用人の館までわざわざ私の様子を見に尋ねて来てくれたのだ。
ファルメルの街で偶然会って以来、仕事中に挨拶をする機会は何度かあったが、彼も私も忙しく、込み入った話は全然できていなかったため、気分が浮き立つ。
準備を済ませ館を出ると、思ったより早くにディクリド様は戸口で待っていてくれていた。
「も、申し訳ありません! 遅くなりまして……」
「いや、他の者たちの話も聞いていたから問題ない。お前の話もリラフェンから、フィッツ伝いによく聞いている。よくやっているようだな」
「あ、ありがとうございます」
お褒めの言葉をいただき面映ゆくなりながら、私は視線を下げた。口調はお上品とは言えないところがあるが、リラフェンは人の気持ちを分かってくれる、本当にいい子だ。
私が少しずつハーメルシーズ城に慣れ、リラフェン以外の人の下でも働くことができるようになって来たため、あの子とは別々の仕事をすることが多くなった。