節操のない次男と、無気力でなすがままにされる私を長男であるソエルはただただ冷たい目で見下している。それが女として恥ずかしくて……ザドの手が下半身にまで伸びようとした時、私は反射的につい抵抗してしまう。

「……いやっ」
「お? てめぇ……父上に売られた出来損ないの癖に、反抗すんのか?」

 だが、小さく身をよじるだけの些細な抵抗も、体格のよいザドの前では無力で、逆に彼の嗜虐心に火を注いでしまう。彼は私の両腕を掴んで壁際に押さえつけ、縫い留めるように私の両足の間に膝を差し込んだ。
 そして私の目の前に顔を近づける。

「お前みたいな女でも、さすがに勝手に体を弄られるのは嫌か? ……クク、だがな。ジジイの相手をするより俺に遊んでもらう方がまだしもマシかも知れねぇぞ?」

 ザドの舌が首筋を這い、私はその厭らしさに息が止まりそうになる。胸の中に何かがぐっと込み上げ、目が潤んだ。どうして自分は女なんかに生まれてしまったんだろう……そんな悔しさだけが途方もなく込み上げても、なんにもならない。私にはこの男を指一本分も退ける力すらないのだ。

「……そうだ。死んだような目でいつもみたいに大人しくしてりゃあいいんだよ……へへへ」