「でも、私からは満更でもなさそうに見えたけどな〜?」



 お姉さんが、私の目をじーっと見てそんなことを言っている。



「なんの話〜?」

「翔馬はちょっとどっか行ってて。ていうか、翔悟と2人で晩御飯でも買ってきて。」

「えぇ〜?秘密の話?」



 お姉ちゃんの権力はやっぱり強いみたいで歯向かうこともなく、素直に言うことを聞く水島兄弟。



「よし、2人もいなくなったわけだし。正直、心当たりがないわけではないよね?」

「まぁ…はい…。」



 さっきだって、翔馬さんの服貸してもらえるかもって喜んじゃったし…。



「初恋もまだなら恋が何かなんかもわかんないもんね。翔馬に触られたら嬉しい?」

「…はい…すごく……?」



 でもそれは、マネージャーとして頼られてて嬉しいって自分に言い聞かせて。



「ドキってしちゃうんだ?他には?」

「翔馬さんに女の子扱いしてもらえるのが嬉しい…とか。」