「あれ、鍵が空いてるな。もう姉さんが来ているのか?」

「もう夜遅いし。そうかもね。」



 そう言って2人がドアを開けた途端。



「おかえりー!!!」



 ドアから、水島兄弟によく似た綺麗な女性が飛び出てきた。



「会いたかったよー!我が弟たちー!」



 結構パワフルなお姉さんだ…。

 そして胸が大きい……。

 そして少しだけお酒くさい……。



「そして、あなたが翔悟の彼女ね!心さん!」



 そう言ったお姉さんが肩を掴んだ相手は本物の心さんではなく、この私。



「え?…私?いや…えっと…」

「違うよ、(ゆう)。この子は心じゃないからね?」

「え。あー!それじゃあこちらが心さんね!?」



 私の肩を掴んでいた手をそのまま心さんに持って行って、強く抱きしめたお姉さん。



「翔悟の初めての彼女がこんな可愛い子だなんて!」



 少しドジなお姉さん。
 それが私から見たお姉さんの第一印象になった。