あれから、あっという間に2週間が経った。

 その間も、ロケや収録に撮影…CDのレコーディングとか忙しい毎日を送った。



「ちょっと桃園痛いってば!」

「うるさいなぁ、桂杜は…。せっかくマッサージしてあげ出るんだからありがたく受け取って欲しいんですけど。」

「下手くそなマッサージ受けて喜ぶ奴がどこにいるんだよ!」



 今日は、MV(ミュージックビデオ)の撮影があって、桂杜が昨日の体育の授業で筋肉痛って言ってたから今はマッサージ中。



「せっかく、真心を込めてやってあげてたのにー。」

「余計なお世話です〜。」



 桂杜とは、同い年だからか気がつけば“くん”とか敬語なんかは外れていた。



「いいなぁ〜、桂杜。ひなちゃんにマッサージしてもらって。」

「翔馬も受けてみてよ、この最悪マッサージ機。」

「人を機械扱いしないで!」



 私もなんとかQUADに馴染めたみたいで、こんな感じで仲良くやらせてもらっています。