「今から行くのは、なんのお仕事ですか?まだスケジュール把握し切れていなくって。」

「雑誌の撮影だね。愛人にしたいランキングで1位になったらしい、俺。だから表紙飾らせてもらえるんだよね。」

「それは、おめでとうって言っていいのかわかりません…。」



 愛人って、嬉しい言葉………?そんなわけない。



「まぁ、気がついたらそういうキャラで仕事してきちゃったからね。しかたないんだよねー。」

「そうなんですか…。」

「きっかけがなんであれ、表紙飾らせてもらえるのは嬉しいことだし。そうでしょ?」

「まぁ……はい……。」



 歌って踊ってる時はあんなにキラキラアイドルで愛人なんて考えられないのに。

 この人はどういうアイドル像でやっているんだろうか…。

 テレビなんて全然見ないから、翔馬さんがテレビではどういうキャラなのか全く知らない。



「ほら、行こっか。」

「はい!急ぎましょう!」



 こうして私たちは、次の仕事へ向かった。