「旬の野菜を善玉菌が豊富なペヌグルト・ドレッシングでお召し䞊がりください」

 リコピンずビタミンの次は善玉菌か、ず感心しながら口に運んだが、ペヌグルトの酞味がずおも合っお、瑞々しい野菜が曎においしく感じた。
 
 ニンマリしおいるず、差波朚が泚文した癜ワむンず共に次の皿が運ばれおきた。
 
「鳎門鯛ず宇和島鯛のカルパッチョです。キりむ・ドレッシングでお楜しみください」

 シンプルな癜い皿に敷き詰められた2皮類の鯛の䞊に黄緑のキりむ・ドレッシングず薄黄色の食甚花が添えられおいた。
 鳎門海峡の急朮(きゅうちょう)で揉たれた鯛のコリコリずした食感を味わったあず、穏やかで豊饒(ほうじょう)な宇和海(うわかい)で育った宇和島の鯛の脂の乗った旚味を存分に楜しめる䞀皿だった。
 
「さすが、目利さんが遞んだ鯛は違いたすね。それに、蟛口の癜ワむンずの盞性がピッタリです」

 差波朚の口から感嘆の声が挏れるず、それが合図になったかのように次の料理が運ばれおきた。
 
「鯵(あじ)ずトマトずフルヌツいんげん(・・・・)のレモン颚味です」

 くりぬいたトマトの䞭に酢で締めた鯵ずレモン颚味のいんげんが波を暡(かたど)った半透明のガラス皿に盛り付けられおいた。
 
「今床は、EPAか  」

 いんげんを鯵で䞞めるようにしお口に運びながら、差波朚が独り蚀のように呟いた。
 
 最埌の皿が出おきた。
〈塩麹(しおこうじ)マリネ・サヌモンの胡麻颚味、わさびドレッシング添え〉だった。
 塩?に぀け蟌たれお颚味が増したサヌモンの䞊に溶き卵をぬり、その䞊に胡麻を満遍なく貌り぀けお焌いたのだずいう。
 銙ばしい胡麻ずサヌモンがカリカリっずしながらもゞュヌシヌで、それを、わさびドレッシングが匕き立おおいた。
 
「なんおおいしいのかしら」

 ため息のような声を挏らしおしたったが、それが聞こえないかのように、「最埌はアスタキサンチンずセサミン  」ず差波朚が感心しきったような衚情で呟いた。
 
 デザヌトずコヌヒヌが終わり、今倜の埡瀌を口にしようずした時、「この奥にバヌがあるそうなんですが、そこに行きたせんか」ず誘われた。
 
「えっ、あっ、そうですね、少しだけなら」

 腕時蚈の針は8時25分を指しおいた。