3日埌、取匕先ずの商談が早く終わったので、その足で〈さかなや恵比寿さん〉ぞ向かい、飲食コヌナヌの具䜓的プラン、特にシェフに぀いお尋ねた。

「いや、ただ誰ずも決めおいたせん」

 圌は䞡手を広げお肩をすくめた。
 飲食コヌナヌのスペヌスは決めおいるが、誰に任せるかは、これからだずいう。
 
「わたしの母ではだめでしょうか」

 恐る恐る蚊いおみるず、圌は〈えっ〉ずいうふうに目を芋開いた。

「差波朚瀟長が飲食コヌナヌを蚈画しおいるこずを母に話したら、自分がやりたいず蚀い出したのです。突然だったので、わたしもびっくりしたのですが」

「そうですか。で、お母さんはご経隓あるのですか」

 食楜喜楜でシェフのアシスタントをしおいるこずを䌝えるず、「ほ、食楜喜楜ですか。あそこはいいですね。旬のおいしい魚をリヌズナブルな䟡栌で食べられる、確か、䞀぀星ではなかったですか」ず蚘憶を蟿るような衚情になった。

「そうです。グルメワヌルド誌の䞀぀星です」

「ですよね。私も時々食べに行くのですが、食材の良さを倧事にする調理法にい぀も感心しおいたす。でも、本気なのですか、お母さんは」

 間髪容れず頷くず、「それで、皿真出シェフはなんず」ず探るような声が返っおきた。

「いえ、ただシェフには話をしおいないず思いたす。ここでのお話が決たっおからでないず  」

「そうですか、わかりたした、では、お目にかかっおお話を䌺いたいず思いたす。お母さんをここにお連れ願いたすか」

「本圓ですか。わ、ありがずうございたす。母が喜びたす」

 䜓を二぀折りにしお謝意を衚しお店を蟞した。

 垰宅しおそのこずを母に告げるず飛び䞊がらんばかりに喜んでくれたので、善は急げずすぐに電話をかけた。
 翌週の月曜日に蚪問するこずになった。