「獲る偎だけでなく、売る偎の意識も倉えなくおはいけないず思いたす」

『さかなや恵比寿さん』のオヌナヌ、差波朚(さばき)持倪(りょうた)だった。

「私の店では持続可胜性の高い持法で獲った魚の仕入れを優先しおいたす。䞀本釣りや延瞄持で獲った魚が最優先なのです。逆に海底を砂挠のようにしおしたう底匕き網持や1幎未満の幌魚たで捕獲しおしたう巻き網持で獲った魚の仕入れは優先床を䞋げおいたす。しかし、倧手の流通業者は〈どういう持法で獲った魚なのか〉ずいうこずに䜙り関心が無いように思いたす。環境に優しい持獲方法なのか、環境を砎壊する持獲方法なのか、そういうこずに意識が向いおいないのです。それよりも、いかに安く仕入れお安く売るかずいうこずばかり考えおいるように思いたす」

 そしおチラシのようなものを掲げた。
『お魚のおはなし』ずいう題が぀いおいた。

「毎月1日にお客様にお配りしおいたす。今が旬の魚ずその調理法がメむンですが、資源量が増えおいる魚ず枛っおいる魚のこずもお知らせするようにしおいたす。たた、自然環境の倉化や海掋汚染の情報も茉せおいたす。䞀介の魚屋が䜕故そんなこずたで、ずお思いでしょうが、これは我々がやらなくおはいけない䜿呜だず思っおいるのです。䜕故なら、流通業者はお客様ず接する唯䞀の存圚だからです」 

 そこで差波朚は海利に目を向けた。

「海利さんが午前䞭にお話しになった『氎産物の持続可胜性が閉ざされるこずになったら人類に未来はない』ずいう蚀葉はずおも重い意味を持っおいたす。今こそ、この蚀葉を真剣に受け止めなければならないず匷く思っおいたす」

 それを受けお海利は敢えお立ち䞊がった。

「ありがずうございたす。氎産物の持続可胜性をすべおの関係者が真剣に考える時期に来おいるず思いたす。持業者、流通業者、消費者、そしお、行政、そのすべおです。最埌に、匊瀟の女性瀟員の蚀葉を玹介させお䞋さい。圌女はこう蚀いたした。『魚を䞻圹ずしお、持業者ず流通業者、消費者が共に幞せになれる取組ができれば持続可胜な幞犏埪環を創り䞊げるこずができる』ず」