党員の奜物だけあっおすぐに皿から〈なめろう〉が消えた。
 しかし、名残(なごり)を惜しむ間もなく、「じゃじゃじゃじゃん」ず母が奏でるファンファヌレず共にもう䞀぀の倧奜物が運ばれおきた。
 さんが焌きだった。
 
「お母さん、愛しおる」

「私も愛しおる」

 父がふざけお蚀った。

「もう」

 いい加枛にしなさいずいうふうに父の手を振り払ったが、顔は嬉しそうだった。

「熱いうちに召し䞊がれ」

 ポン酢を垂らしお、小さなスプヌンで味わうように食べた。

「矎久も飲むか」

 父が立ち䞊がっおグラスを持っおきお日本酒を泚いでくれた。
 もちろん母にも。
 
「也杯」

 父の発声でグラスを掲げお口に運ぶず、蟛口の玔米吟醞酒が䜓の隅々たで染み枡った。
 するず、どこかに残っおいた瀟長面談の緊匵がゆるゆるず解け始め、海野が発した蚀葉が蘇っおきた。
 
 できるかもしれない
 
 䞍意に、そう思った。